大卒内定率、最悪期は脱出

 厚生労働、文部科学両省は16日、今春卒業する大学生の就職内定率が、

2月1日時点で80.5%になったと発表した。比較可能な1999年度以降の

調査で3番目に低い水準だが、過去最悪だった前年同時期に比べ

3.1ポイント上昇。この時期としては4年ぶりに改善した。今年度は、昨年

10月1日と12月1日時点の内定率がともに過去2番目の低水準だったが、

それ以降、新卒採用がやや持ち直しているもようだ。 調査は国公私立大

62校の4770人を対象に実施。就職希望率は73.6%で、前年同時期比

2.4ポイント上昇した。今春の卒業予定者数は全国で55万人と見込まれ

ており、希望率と内定率を基に推計すると、約7万9000人がまだ内定を

得られていない計算になる。ただ、円高が和らぐとともに、株価が上昇基調

に転じるなど景気に明るい兆しも見え始めたため、厚労省は「最悪期は

脱した」とみている。 

時事通信