人件費削減 契約社員に移行 [東京 社会保険労務士]

 人件費を減らすために7年前から採用を契約社員だけにした都内の運送会社。

中高年が多い「正社員組合」と若者中心の「契約社員組合」が併存する事態に発展した。

給与維持へ拒否 契約社員たちが正社員組合への加入を提案したが、断られた。

この提案を支援した東京ユニオン執行委員長の渡辺秀雄(64)は「正社員組合は自分たちの

給与を守るために若い契約社員を拒んだ」とみる。

 連合は非正規社員の待遇を改善するため2007年、非正規労働センターを設けた。

だが、連合幹部自身が「非正規社員の加盟にはあまりつながっていない」と明かす。

 年長者を中心に正社員の既得権を死守しようという考えは、会社だけでなく労組にも染み

ついている。賃上げや雇用維持を会社に求め組合員の利益拡大に力を注いできた労組。

既得権を脅かす学生や非正規社員への対応は後回しになり、若者の雇用拡大には消極的だった。

今、組織は存続の危機にひんしている。

 厚生労働省によると組合員数は1994年の1269万人をピークに減り続け、11年6月時点で

996万人。全雇用労働者に占める組合員比率は現在18・5%で75年の34%からほぼ半減した。

 「電機業界を希望する若者が減り、入社してもすぐやめる」。電機連合委員長の有野正治(57)は

危機感を募らせる。7月にまとめた報告書「若年層からみた電機産業の魅力」では実績や個人の

特性によって昇進や待遇に大きな格差を付け、若者のチャンスを増やすなど、若者離れを食い

止める方法を模索している。

 この中で韓国サムスン電子の調査も盛り込んだ。韓国でも雇用情勢は厳しいが、若者に語学

などを徹底的に教育。人材競争力を強めている。激しくなる国際競争も会社や労組に変革を迫る。

 連合など上部組織の変革へ向けた動きはまだ鈍いが、末端に目を転じると生き残りへ向けて

変わり始めた労組もある。

 「ほら、ここが間違っているぞ」。玉川工業高校(埼玉県ときがわ町)で8月、富士電機OBの

技術者、伊藤博章(62)の声が飛んだ。工作機械の扱いにたけた高度熟練技能者を30前後の

高校に派遣し指導する。機械など中小製造業の労組で構成するJAMが11年度から始めた。

3年生の新井勇佑(18)は「人の役に立つ物を作る仕事をしたい」と考えている。

組合費使い指導 国から委託を受けた事業で、予算は1800万円と十分でないため組合費を

充てている。「組合費を使うべきなのか」との議論もあったが、同事業の事務局長、菊池正範

(58)は「ものづくりを支える若者を育てるのも労組の役目」と話す。

 高島屋労組は組合費を使って社員の技能を高める制度を試験的に始めた。第1弾の海外視察

には契約社員も含め25人が参加、食品の製造現場などをまわる。

 リクルートワークス研究所主幹研究員の豊田義博(53)は「一部の賃下げも労組は覚悟して、

若者の働ける場を広げるべきだ」と指摘する。組合員の資金や知恵を、将来会社を支える

若手社員や未来の組合員のために使うことが必要だ。

 企業が若者の採用を増やせば、一時的に組合員の賃金やポストにしわ寄せが及ぶ。だが、

若者に働く機会を与えない企業はいずれ退場を迫られる。既得権益に見切りを付け、

中高年も若者を雇用する負担を分かち合わなければ日本経済の再生はない。

日本経済新聞

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