バイトとの団交拒否
個人加盟の労働組合「首都圏青年ユニオン」が団体交渉拒否や賃金差別を巡り、牛丼チェーンの「すき家」を運営するゼンショー
(東京都港区)に損害賠償を求めた訴訟が東京地裁で和解した。25日に記者会見した同ユニオンによると、和解は21日付で、
同社が団交拒否を謝罪して誠実に応じると共に解決金を支払う内容。弁護団は、職場に組合のない非正規労働者の労働条件
改善につながる成果と評価している。06年に「すき家」のアルバイト学生らが解雇され、同ユニオンに加入したのをきっかけに
両者は団交を始めた。その後、残業代の不払いなどで個人加入が相次いだが、07年2月以降、ゼンショーが「個人加盟の労組
は労組と認めない」として団交を拒否。中央労働委員会は同ユニオンの主張を認め、不当労働行為だとして救済命令を出した。
同社は命令取り消しを求める訴訟を提起したが1、2審で敗訴し、最高裁へ上告。一方、同ユニオンは損賠を求め提訴していた。
武田敦委員長は「非正規労働者が泣き寝入りしないために個人加盟ユニオンは重要だ。団交権がなきがごとき企業側の対応は
間違っているとはっきりさせた意義は大きい」と話した。
持ち株会社のゼンショーホールディングス広報室は「コメントすることはない」としている。
毎日新聞
2012年12月26日 3:48 PM | カテゴリー:社労士
