女性活用企業を優遇

女性活用企業を優遇、政府方針、公共工事の入札など。

政府は、女性の活用が進んでいる企業を公共調達で優遇する検討に入った。

価格や技術を評価して選ぶ公共工事の入札などで、女性が活躍しているかも

評価のポイントに加える。6月にまとめる成長戦略に盛り込み、来年度から順次導入する。

対象の公共調達は数兆円規模の見通し。労働力人口が減るなか企業の女性活用は急務。

政府は自らの巨額の購買力をテコに女性の活用を促す。 経済産業省、財務省、

国土交通省など関係省庁が協議を始めるとともに、関連業界へのヒアリングを始めた。

年内にも公共調達のやり方を定めている会計法関連の細則を改める。地方自治体にも同様

の仕組みを導入するよう提案する方向だ。 公共調達は物品購入、サービス契約、公共工事

などで、全体で年12兆円程度とみられる。まず、物品・サービスの調達で受注企業を選ぶ

基準を改める。数年かけて公共工事などを含め数兆円規模に拡大する方針。環境性能が

高い商品を優遇する「グリーン購入法」を参考に詳細を詰める。 政府の競争入札では、

企業の技術力や価格を点数に換算する「総合評価方式」を採る。新たな枠組みでは、

従業員や役員に占める女性の比率を点数として加える案が有力。大型公共工事など

安全優先の分野では、まず技術と価格で候補企業を決定。同程度の企業が並んだ場合に

女性活用の点数が高いと有利になる仕組みを検討する。自民党も近く女性の活躍を支援

する議員立法を国会に提出する予定で、政府・与党が足並みをそろえる。

▽…少子高齢化で働き手が減るなか、企業が女性を活用することが不可欠になっている。

新商品や新サービスなどで市場を創出し、経済を活性化するためにも女性を含めた多様な

人材の力が必要だ。企業が女性を男性と平等に活用しているかを測る物差しとなるのが、

管理職に占める女性の比率だ。企業で指導的な立場にある女性の比率を高めないと、

本当の意味で女性を活用しているとは言えない。▽…日本の全就業者に占める働く女性の

比率は4割程度とすでに欧米並みの水準だ。しかし、企業で部下を持つ課長級以上の管理職

に占める女性の比率は上場企業でも平均4・9%にとどまる。業種別では差があり、比率が高い

のは保険や銀行などの金融業だ。もともと従業員の女性比率が高く、子育ての状況に合わせて、

雇用形態を選択できる企業があるなど女性活用に積極的だ。▽…電機や自動車などの製造業

は1~2%前後と低い。24時間交代制といった現場の労働環境などが影響しているとされる。

ただ、トヨタ自動車が配偶者の転勤で退職した社員を再雇用できる制度を用意するなど、

女性活用に知恵を絞っている。経団連は4月、女性の管理職登用に関する行動計画を作る

よう提言書をまとめた。

日本経済新聞