シェア事業保険
シェア事業保険、米でVB台頭―東京五輪にらみ日本進出も
急拡大するライドシェア、民泊などシェアエコノミーの黒子として、米国でシェアサービス向けの保険ベンチャーが台頭している。民泊サービスの提供時など、状況に応じて短期でも契約を交わせる柔軟な商品設計が強みだ。2020年の東京五輪を控え、規制が整備された民泊の需要が一気に増えるとみて日本進出を計画するベンチャーもでてきた。
「五輪を控え東京は世界最大の民泊市場になる。来年半ばをめどに日本に進出したい」。米保険ベンチャー、スライスラボ創業者のティム・アッティア最高経営責任者(CEO)は語る。同社は米エアビーアンドビーなどを通じ部屋を貸し出す不動産所有者向けの保険などを開発する。金融機関への登録情報やクレジットカードの利用履歴、登録住宅情報などをもとに、日数単位の契約が簡単にできる。手数料は1件あたり5ドル(約550円)だ。軽微な損害の支払い手続きは自動化しており、深刻な損害には委託先が対人手続きを担い、業務を効率化している。
民泊では、1軒当たりの宿泊人数や日数が増えるほど保険のリスクは増す。テレビなどが壊れた後に、保険金目当てで保険に入る詐欺の可能性なども高まるという。過去に加入した保険の状況から、加入後の損害請求かどうかを厳格に判断しているという。
見知らぬ客を泊める民泊では、通常より設備が傷むリスクは高い上、既存の保険ではカバーされない場合が多い。民泊用の特約では保険金払いが膨らみ採算が合わなくなる。データ蓄積途上のシェア保険では、世界各地の生活様式に合わせ、既存の保険契約に付け足せる手軽さが大きな利点だ。
補償上限200万ドル程の場合、保険料は1日平均7ドルと安くはない。アッティア氏はシェア向け保険を「便利な分、価格は高いプレミアム商品」と位置づける。
同社は規制当局とのパイプ作りのため、海外進出には現地の保険大手と提携している。大手各社はシェア向け保険をニッチ市場とみており、ベンチャーと組む事例は増えている。既に独ミュンヘン再保険と組んでおり、日本進出に向け販売代理店探しを進めている。
日本経済新聞
2017年10月19日 10:21 AM | カテゴリー:社労士
