育児休業給付金 2歳まで延長可能に

育児休業、2歳まで延長可能に―所得補償、180日目まで67%

 10月1日から改正育児・介護休業法が施行され、最長で子どもが2歳になるまで育児休業を延長できるようになりました。育休中は雇用保険から給付金が払われます。育休を取得できる期間や給付金の金額、必要な手続きなどを整理してみましょう。

 育休は働く人が幼い子どもを養育するための制度です。もちろん母親も父親もどちらも対象となります。母親は8週間の産後休業を終えた翌日から、父親は出産日から取得できます。

 育休期間は原則として、子どもが1歳になるまで(誕生日の前日まで)です。保育所に入れないといったやむを得ない事情がある場合に限り、期間を延長することができます。延長可能なのは従来は1歳6カ月まででした。

 法改正により10月からは、2回目の延長が可能となり、最長で子どもが2歳になるまで休業できるようになりました。再延長が可能なのは2016年3月31日以降に産まれた子どを持つ場合です。

 育休中の所得は、雇用保険を財源とする「育児休業給付金」で補償されます。金額は、育休開始から180日目までが、休業前の給与の67%(上限29万9691円)です。

 181日目からは同50%(同22万3650円)が支給されます。給付金は非課税です。産休・育休中は所定の手続きをすることで、社会保険料(健康保険・厚生年金保険料)が免除となります。

 給付金の受給は雇用保険への加入が条件です。加入していても、育休前の2年間で11日以上働いた月が12カ月以上なければ対象外となってしまいます。自分の加入状況を確認しておきましょう。

 法改正の背景には深刻な待機児童問題があります。保育所は通常、年度単位でクラスを編成しており、4月入所を逃すと年度途中での入所はさらに難しくなります。結果的に職場復帰の延期や退職を余儀なくされるケースが多く、そうした状況を緩和することが求められています。

 ただ、社会保険労務士の井戸美枝さんは「育休を延長できるのは職場復帰ができない、やむを得ない理由のある場合だけであることをよく認識しておきたい」と話します。認可保育所に入れない場合のほか、配偶者が重大な病気にかかるか亡くなった場合などです。

 最初から子どもが2歳になるまでの育休取得を予定することはできません。まず1歳で復帰の見通しが立たない場合に、保育所に入れない事情を証明する書類や配偶者の診断書などを勤め先企業を通じて提出します。1歳半でも復帰が難しければ新たな書類を提出し、再延長の手続きをします。

 仮に申請期日までに手続きが終わらない場合は、子どもが1歳、または1歳半になった時点で育休は終了します。手続きには自治体や医療機関などが発行する書類が必要になります。

 「育休の延長が必要だと判明した時点ですぐに勤め先に連絡を入れて手続きの準備に入るべきだ」と井戸さんは助言します。育休を取得する予定のある人は制度を理解し、手続き漏れなどのないように準備を整えましょう。

日本経済新聞