企業年金未払い

企業年金の未払い問題の解決が進んでいない。転職した会社員らの企業年金を預かる企業年金連合会の

調べによると、本来支払うべき年金が未払いになっている人は昨年7月末時点で72万6千人いた。連合会の

年金未払いが初めて公表された07年3月末時点と比べると6割まで減ったが、解決が難しい案件が残っている。

未払いの年金総額は463億円となる。連合会は転職で勤務先の企業年金を途中で脱退した人や、加入する

厚生年金基金が解散になった人の年金を管理・支給している。 3月末時点で年金を受け取る資格を持つ人は

758万7千人いる。だが、7月末時点で37万5千人の住所が不明で、年金の請求に必要な書類が届いていない。

残りの35万1千人は住所がわかり、必要な書類は届いているが、年金が請求されていない。 未払い問題は年金

を受け取る資格を持つ人が転職後の移管手続きを忘れていたり、年金の受給申請を忘れたりしていることが主な

理由だ。連合会は07年から日本年金機構と連携し、未払いの受給資格者の調査・解決を進めてきた。

日本経済新聞